【読みだしたら止まらない本 17 】 8(エイト) キャサリン ネヴィル
革命の嵐吹きすさぶ18世紀末のフランス。存亡の危機にたつ修道院では、宇宙を動かすほどの力を秘めているという伝説のチェス・セット「モングラン・サーヴィス」を守るため、修道女たちが駒を手に旅にでた。
コンピュータ専門家キャサリンは、左遷されたアルジェで「モングラン・サーヴィス」の秘密を握る人物をついに探し当て、駒の在り処めざして決死の砂漠縦断を試みる。二世紀の時間に隔てられた物語が一つに溶け合うとき、意外な結末が…。
世界じゅうに散逸した駒を求め、時を超えた壮絶な争奪戦が繰り広げられる!壮大かつスリリングな冒険ファンタジー。
物語は1790年のフランスと1972年のニューヨークで始まります。
フランス革命のさなか、モングラン修道院(ピレネー低地という記述があるのでスペインとの国境に近いあたり?)に隠されたチェス・セットが権力の亡者の手に渡るのを阻止すべく、修道院長がヨーロッパ各地に駒を分散させます。
現代のニューヨークで開催されたチェスの大会。出場者のグランドマスターが殺される事件が起き、否応なしに関わり合うことになったコンピューター専門家のキャサリン。
チェスには興味が無い彼女を巻き込んだのは、失われたチェス・セットを集めるための周到な計画だった...
フルオープンのロールス・ロイス・コーニッシュで砂漠を横断したり、ヨットで大嵐の地中海を渡ったりするあたりはうまく行き過ぎてご都合主義の映画を見ているようですが、2つの時代を行き来しつつ謎解きをしていく過程はスリリング。
この本もすでに絶版で、The Fireという続編が出ていますが未邦訳。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません