【読みだしたら止まらない本 4】 目撃 / ポール・リンゼイ
現職のFBI捜査官が犯人逮捕の合い間を縫って書き上げた話題騒然の犯罪小説。
優秀なために上司にねたまれ、冷飯を食わされているFBI特別捜査官デヴリン。FBIからマフィアに警察協力者のリストが流出し、高官の娘が何者かに誘拐された。
パトリシア・コーンウェルが絶賛したことで知られる、元FBI特別捜査官ポール・リンゼイのデビュー作。
いくつかのエピソードが同時進行していくので、ともすれば散漫な印象を受けるかもしませんが、当時FBIの現役特別捜査官だったという作者が見たFBI内部の状況が垣間見ることもでき、保身と出世しか頭にない上司の妨害を受けながら捜査を進める主人公と仲間たちの無頼ぶりが面白い。
1994年の作品なのでもう25年も前の本ですが、最近日本でも流行りのポリティカル・コレクトネスやアファーマティブ・アクションなどが当時アメリカでどういう状況だったのかというようなことも書かれていたりして興味深いものがあります。
残念ながら日本語版はすでに絶版です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません