【読みだしたら止まらない本 9】ロシア皇帝の密約 / ジェフリー・アーチャー
1867年、アメリカはロシアからベーリング海沿いの土地を買いとった。皇帝ニコライ2世は、革命の際、その条約書をある額の裏に隠して西側に送り、身の安全を図ろうとした。条約には、実は、買戻しの条項があったのだ。1966年、元英陸軍スコット大尉は、無実の罪を着たまま死んだ父から、「皇帝のイコン」と呼ばれる名画を遺された。遺産を受けとりに出かけた彼を待っていたのは―。
失業中の元イギリス陸軍大尉、アダム・スコットは、ナチスの戦犯の自殺幇助の汚名を着せられたまま死んだ父親の遺産から、「聖ジョージの竜退治」という絵を相続します。
その絵はスイスの銀行の貸し金庫に保管されていましたが、絵を受け取った直後、謎の人物の襲撃を受け、殺人犯として指名手配までされたアダムは、イギリスを目指して進み始めます。
スイスからイギリスまで陸路で渡るには国境を2つ超えなければならず、ロシアの工作員とスイス警察の追跡をかわしながらの逃避行や、咄嗟の機転で危機をくぐり抜けていく主人公の痛快な活躍が楽しめます。
残念ながらこの本もすでに絶版のようです。
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