三菱 紙パック式 掃除機 Be-K TC-FXF8P-P 購入&レビュー
20年以上使っていた三菱の掃除機が半年ほど前に突然お亡くなりになり、その後は家にある2台の掃除機を使っていましたが、移動が面倒だったり使い勝手が悪いので、いろいろ検討した結果、また三菱の掃除機を買いました。
※ 2020年7月追記:TC-FXF8P-Pは市場在庫が払底しています。
掃除機を選ぶポイント
家電量販店に行くと洗濯機や冷蔵庫などは中国メーカーの進出がどんどん進んできている気がしますが、掃除機はまだ日本のメーカーがあまり侵食されておらず、また日本製を売りにしているメーカーがわりと多い分野かなと思います。
掃除機で海外メーカーというとダイソンとミーレ、エレクトロラックスくらいしか思いつきません。どれも欧州のメーカーですね。
ダイソンは評価が二分されている印象が強いのでパス。ミーレは紙パック式ではかなり高性能な感じで、想定使用年数20年というのもツボだったのですが、重量が重すぎるのと、本当に20年使おうと思ったらメンテナンス費用もそれなりにかかるような気がするのでこれもパス。
今回の予算は2万円くらいで考えていたこともあり、ダイソンやミーレは最初から外れました。
紙パックかサイクロンか
数年前に家族がJャパネットTかたでT芝製のサイクロン掃除機を買いましたが、ダストボックスがすぐにいっぱいになり捨てるのが面倒、捨てるときにホコリが散らばる、電源を切るたびにフィルタークリーニングのガラガラ音が鳴ってうるさい、フィルター詰まりの分解掃除が面倒、重い、などサイクロンにはほとんどいい印象がありません。
まあこれは2世代か3世代前の古いものを家族が広告に釣られて買ってしまったものなので、新しい製品はもっとよくなっているとは思いますが。
今回新しい掃除機を買うにあたってサイクロンも一応検討はしましたが、やはり面倒そうなのでほぼ最初の時点から外しました。
また、サイクロンの多くは吸込仕事率が200~400W程度で、500Wを超えるものを価格comで検索すると出てくるのは4機種のみです。
ヘッドの種類...エアタービンかモーター自走式か
ヘッドの中には回転するブラシが入っていますが、吸引するエアでブラシが回るものがエアタービン式、モーターで回るものがモーター式です。
モーター式はブラシの回転でヘッドが進む自走式と、単にブラシがモーターで回るだけのものと2種類あります。
エアタービンとモーター式は、フローリングや畳ではあまり違いが出ず、絨毯ではモーター式のほうがきれいになるといわれています。
モーター式の欠点は、部品が多くなる分、故障の可能性が高くなるということ。修理に出すと安い掃除機が買えるくらい修理代がかかるということもあるようです。
日立、パナソニック、三菱
候補を絞り込んでいって検討したのが日立、パナソニック、三菱の3社です。
日立はヘッドが縦になるなど使い勝手を重視した設計と、きれいな排気、上方排気などなかなか魅力的ですが、本体重量が2kg台になると吸込仕事率が310~370Wと低くなり、吸込仕事率が500Wを超えるものは重量も3.2~3.7kgと重くなるのが難点。
パナソニックはウェブサイトの情報不足で何を売りにしているのかがわからず、メーカーのやる気の無さばかりが目につき、購入意欲が湧きませんでした。ものは悪くなさそうですが。
三菱は軽さと小さなサイズが特徴で、機能的には特に秀でてはいないけれど基本的なところは抑えてあるという印象。日本製というのも選びたくなるポイントです。
また、三菱は機種名(型番)の表記が規則的で、発売時期やグレードが整理されており、どの機種の後継機はどれなのか、といったことがわかりやすいのも好印象でした。
三菱の紙パック式掃除機は2011年3月発売のTC-FXAシリーズが現行のひとつ前のTC-FXFまで末尾のアルファベットを送りながら続き、現行品はFXFからGXGに変更になりましたが、末尾はFからGに送られたのでFXFの後継だというのはすぐわかります。
今回僕が購入したFXFは、形状と機能から見るとFXCが初出で、FXD→FXE→FXFとマイナーチェンジされた最終モデルのようです。
最新のGXGは吸込仕事率が500W→300W台と変更され、筐体のデザインも変わり300gほど軽量化されました。
掃除機は多くのメーカーで年一回ペースでモデルチェンジされているようですが、機能的にはあまり変化がなく、古いモデルの上級機種が新しいモデルの下級機種より安い、ということもあります。
型番で新旧の区別やモデル系列の区別がつきにくい場合は、面倒ですが発売時期と機能をよく比較してみるといいでしょう。
TC-FXF8Pを選んだ理由
とりあえずメーカーを三菱にしぼり、現在販売されている紙パック式キャニスターの掃除機を調べてみると8機種あります。2016年モデル(TC-FXF)と2017年モデル(TC-GXG)が4機種ずつです。
2017年モデルの上位3機種は吸込仕事率が300~320Wと低く、集塵容積も1.5L→1.2Lと減ったので最初に候補から外し、予算を超える2万円以上のモデルも外します。最上級のTC-FXF10P の価格は38,000円以上と発売時を上回っていて、市場在庫もほとんどないようです。
そうすると残るのがTC-FXG5J(9,519円)、TC-FXF5J(10,800円)、TC-FXF7P(14,500円)、TC-FXF8P(15,550円)の4機種(価格は2018年1月15日の価格com最安)になります。
TC-FXF5JはTC-FXG5Jとほとんど変わらない1年落ちのモデルで価格も1000円以上高く、検討する必要なし。TC-FXF7PもTC-FXF8Pより1000円安いだけで「2WAYロングノズル」が「サッシノズル」にグレードダウンするのでこれも外します。
残るのがTC-FXG5JとTC-FXF8Pの2機種で価格差は約6,000円。
違いはタービンブラシと自走式パワーブラシ、節電モードの有無、付属品が2WAYロングノズルとサッシノズルの違いなど。
結局、ヘッドに壁際のゴミが吸える「壁ぎわスッキリバンパー」があること、2WAYロングノズルが付属していることでTC-FXF8Pを選択しました。
パワーブラシはなくても良かったので、上の2つがあればTC-FXG5Jにしていたと思います。6,000円の価格差はちょっと大きすぎる感じがします。
追記:2018年モデル
(2018年3月19日追記)
2018年モデルが発売になりました。
500WのFX系で2017年モデルではなくなっていたFX*8が復活しています。
新型のTC-FXH8Pと旧型のTC-FXF8Pでは1万円以上差がありますが、ざっと見た感じでは機能的にはあまり変わらないようなので、旧モデルの在庫があるうちに買ってしまう方がいいかもしれません。
(2019年2月16日追記)
現在はTC-FXH8PのほうがTC-FXF8Pより安くなっているようです。
TC-GXH10P 320W 自走式パワーブラシ
TC-GXH8P 310W 自走式パワーブラシ
TC-GXH7P 300W パワーブラシ
TC-FXH8P 500W 自走式パワーブラシ
TC-FXH5J 500W エアタービンブラシ
追記:2019年モデル
TC-GD1J 320W 自走式パワーブラシ
TC-GM1J 310W 自走式パワーブラシ
TC-FM1J 500W 自走式パワーブラシ
TC-FJ1J 500W エアタービンブラシ
追記:2020年モデル
TC-GD2X 320W 自走式パワーブラシ
TC-GM2X 310W 自走式パワーブラシ
TC-FM2X 500W 自走式パワーブラシ
TC-FJ2X 500W タービンブラシ
購入
昨年発売されたGXGシリーズは吸込仕事率が300W台と旧機種に比べ大幅に低くなりました。
今年のモデルチェンジ後は300W台の機種しか残らない可能性もあります。
昨年の新機種発売が5月なので、それまでに買っておかないと在庫がなくなるかもしれないというのが今回購入した理由のひとつです。
TC-FXF8Pはノジマのオンラインストアで一時期在庫払底で購入不可になっていた(2018年1月17日時点では復活して購入可)ので、在庫のあるうちに買っておこう思い購入しました。
今回購入した店は、Yahoo!ショッピングで最安だったカメラのキタムラ。売価は15,550円。yahoo!ショッピングはプレミアム会員や「5のつく日」などでポイントが加算されていきます。今回は約1700円相当のポイントが付いたので、実質13,800円くらいで購入できました。
発売時の価格が28,000円くらいだったのでほぼ半値です。
到着!!
配送は3~7日後になっていましたが、当日発送・翌日到着でした。
開封します。
色はローズピンク。色はグレードによって決まっていて選べません。
車輪は超細い。厚さを測ってみたら約7mm。
機銘板には2018年製の表記があります。
純正紙パックの中で最高グレードの炭脱臭紙パック MP-9が入ってます。
ヘッドは幅が23cm位と狭く、今までに買った掃除機の中でいちばん小さいサイズ。
狭いところでは取り回しがいいけれど、広いところでは往復回数が増えます。
カラフルなブラシ付き。
2WAYロングノズル。これは縮めた状態。
グリップの先端にはブラシが付いています。
使うときは反対側に回します。
グリップのスイッチ。
収納状態。斜めなのでちょっと場所を取ります。邪魔な場合はホースを外しておけば右の写真のようにもできますが、元々こういう風に収納するようにはなっておらず、グリップを引っかけておくところとかもないのでちょっと納まりがよくありません。
使ってみて、良いところと悪いところ
良い点...やっぱり軽いのはいいですね。本体だけで4kg以上あるT芝の掃除機の半分くらいの軽さですから取り回しはラクラクです。
自走式パワーブラシも絨毯の掃除は軽く動かせてホコリもよく吸い込み、なかなかいい感じです。
悪い点...本体を持ったまま掃除するとき、本体を水平に持つことができず、縦にしか持てません。掃除する場所によってはちょっと使いにくくなります。
電源スイッチもスタートは「強」になり、「弱」でスタートすることができません。プッシュ式のスイッチは長年使っていると感度が悪くなったり、ボタンの文字がかすれたりするのであまりいい印象がありません。
スイッチに関しては昔のスライド式のほうが使いやすいです。
掃除機のレビューでは必ず「音がでかい!!」というのがありますが、この掃除機もまあ、静かではないです。でもまあこんなもんだろ、という予想の範囲内。
多少うるさくてもよく吸う掃除機と、静かだけど吸わない掃除機のどちらかを選べと言われたら、僕は前者を選びます。
また、悪いと言うよりは使い方の問題ですが、最初に掃除したところにたまたま長い繊維がたくさんあり、ヘッドのブラシに盛大に絡みました。
ブラシの取り外し・取り付けは説明書を見なくてもできましたが、からまった繊維をブラシから外すのが少々面倒。
ブラシ掃除が簡単にできることをアピールしている製品があるのはこういうことか、と初日に納得。ブラシが回らなくなるほどゴミが絡むとモーターの故障につながると思うので、定期的に見ておいた方がよさそうです。
集塵容積は1.5Lと新型の1.2Lより大きめですが、1.5Lでも紙パックが膨らみきるほどはゴミが入りません。2Lくらい欲しい感じ。1.2Lにしなくてよかった。
あと伸縮パイプをいっぱいに伸ばしてもちょっと短いことや、2WAYロングノズルをパイプに付け外しするのが少しやりにくく感じました。
まあ致命的に使いにくい部分とかはないので、あとは20年持つかどうか...(笑)
丸ブラシも購入
丸ブラシは付属していないので、東芝製馬毛の丸ブラシも購入。
紙パックのコスト
紙パック式掃除機で気になるのは紙パックのコスト。
非純正の紙パックは安いですが、隙間ができて粉塵が漏れてしまい、「排気がクリーン」という謳い文句が意味をなさなくなったり、故障の原因になったりということがないとはいえません。
また、非純正の紙パックが原因で起こった故障はメーカー保証の対象外です。
特に「各社共通」というタイプで、接合部分の厚紙を切ったり折ったりするものは止めた方がいいように思います。
大量に消費するならともかく、そんなに高いものでもないので純正品を使うのが無難ですね。
三菱純正紙パック
品番 | 脱臭 備長炭 | 消臭 | 抗菌 | アレルパンチ (※) | 実売価格 | 枚数 | 1枚あたりの価格 (円) |
MP-2 | 276 | 5 | 55 | ||||
MP-3 | ○ | ○ | 399 | 5 | 80 | ||
MP-7 | ○ | ○ | ○ | 671 | 5 | 134 | |
MP-9 | ○ | ○ | ○ | 824 | 5 | 165 |
価格はヨドバシドットコム2018年1月18日・ポイント還元分を引いた価格
※アレル物質(ダニの死がい・フンや花粉)を天然ポリフェノールで抑制。
あると便利な継ぎ手
掃除機のメーカーの中には、汎用のヘッドやノズルなどを取り付けるためのアダプターを同梱しているところもありますが、三菱は付属しておらず、純正のアダプターもありません。
パナソニックとトラスコ中山から汎用の継ぎ手が発売されていますが、トラスコのTPC-30824(ホワイト)を買いました(色違いのTPC-30823 (グレー)という製品もあります)。
おまけ
いろいろ調べているときに興味が出てきて、最近の三菱の掃除機の変遷を軽くまとめてみました。
TC-FXA8P (N ゴールド, A メタリックブルー)
発売日:2011年03月21日
吸込仕事率:560~約100W
本体質量:2.9kg(標準質量4.6kg)
TC-FXB8P (R メタリックレッド, A メタリックブルー)
発売日:2012年05月01日
吸込仕事率:530~約100W
本体質量:2.8kg(標準質量4.3kg)
TC-FXC8P (A メタリックブルー, P メタリックピンク)
発売日:2013年05月11日
吸込仕事率:500~約100W(節電モード500~約25W)
本体質量:2.5kg(標準質量3.9kg)
TC-FXD8P (P メタリックピンク, S メタリックシルバー)
発売日:2014年05月21日
吸込仕事率 :500W~約100W((節電モード時 500W~約25W)
本体質量:2.4kg (総質量 3.8kg)
TC-FXE8P (N メタリックゴールド, S メタリックシルバー)
発売日:2015年05月21日
吸込仕事率 :500W~約100W((節電モード時 500W~約25W)
本体質量:2.4kg (総質量 3.8kg)
TC-FXF8P-P (ローズピンク)
発売日:2016年05月21日
吸込仕事率 :500W~約100W((節電モード時 500W~約25W)
本体質量:2.4kg (総質量 3.8kg)
TC-GXG8P-P (シルキーピンク)
発売日:2017年05月21日
吸込仕事率 :310W~約80W((節電モード時 310W~約20W)
本体質量:2.1kg (総質量 3.4kg)
こうして並べて見ると、だんだん小型化・軽量化され、吸込仕事率が落ちていく様子がわかります。
今後はどういう経過を辿るのでしょうか。
images : https://www.mitsubishielectric.co.jp/
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