ドライブレコーダーを購入。比較したポイントなど

2020年3月19日

5年くらい前に4,000円台で購入した中国製ドライブレコーダーが、どういうわけか未だに現役で動いています。半年くらいで壊れても不思議はないと思っていましたが、意外に長持ちしています。

解像度は1080pでナンバープレートの文字も見えますが、夜間の撮影は暗くなってしまってかなり見えにくいので、そろそろ替え時かなと思って最近出ているドライブレコーダーを調べ始めました。

調べた機種の一覧はこちら。

チェック項目

買い換え候補を探すにあたり、チェックしたのは下記の項目です。

  • 解像度(Full HD / 1920×1080p以上) → 現在はほとんどFull HD
  • フレーム数(映像の滑らかさという点では27.5~30fpsより55~60fpsが望ましい)
  • LED信号機対応 → LED信号の点滅間隔とドライブレコーダーの撮影間隔が一致してしまうと、信号が消灯したタイミングの映像を撮り続けてしまう。
    動画撮影は30fps(30コマ/秒)や60fpsが基本的なフレームレートになるが、電力が50Hzの東日本では電源周波数とフレームレートがズレているため完全に消失する可能性は低い。電源周波数が60Hzの西日本では重なってしまうため、信号が消えたままの状態で撮影されてしまうことがある。
    日本製のドライブレコーダーでは、フレームレートを27.5fpsや29fpsなどにして消失しないように対策されているものが多いが、海外製のものは対応を謳っている機種でも消失する場合がある。
  • 画角(対角150度前後)
  • HDR/WDR(ハイ/ワイドダイナミックレンジ)輝度差があって白飛びや黒つぶれするのを補正
  • 夜間や暗所での視認性
  • ソニー製センサー(Exmor)→ YouTube等で実機の撮影映像を見て、暗所でもよく撮れていれば必ずしもこだわらない
  • GPS(位置情報取得と時刻自動修正) → 内蔵の時計はどうしてもずれるのでGPS付きが望ましい。GPS付きでもアンテナが別売りになっている場合があるので注意
  • レンズの方向調整 ブラケットに角度調整機構が付いていて本体の向きを変えるタイプと、本体はガラスに固定してレンズを動かして調整するタイプがある
  • 後方カメラを接続できるものより、フロント・リアを別々に付けた方がよいかも
    (解像度がフロントカメラより落ちるものが多い。フロント・リア同時録画は解像度が落ちるものがある。リアカメラの映像が左右反転しているものがある。フロントカメラはノイズ対策されていても、リアカメラを付けると地デジが見られなくなる等のレビューがよくある)
  • ETCや地デジに漏れ電波が干渉しないこと → 設計対策済みと書いてあっても干渉する場合もあれば、書いてなくても影響がない場合もある
  • 再生画像に表示される情報(日時、時速、位置等)
  • 内蔵バッテリーの種類(リチウムイオン、キャパシター、バッテリーなし)
  • 駐車監視(内蔵バッテリー、車両のバッテリー直結、外付けバッテリー等)
  • マウント部の種類(吸盤、両面テープ)
  • 三脚穴(カメラ用雲台の1/4インチサイズ(小ネジ)用のネジ穴)があるタイプと、マウント部を差し込んで取り付けるものがあります。
    最近のドライブレコーダーの多くは差し込み式
  • シガーソケット電源アダプターはケーブル直出しタイプより、USBケーブルを接続するタイプ(2ポート等のカーチャージャータイプ)が望ましい(ケーブルの長さが足りない場合の延長が面倒)
  • メーカー、保証期間

日本のメーカー以外は英語の情報になるものが多くなります。
英語ではドライブレコーダーをdashboard cameraと記載しているものが多いので、検索するときはdashboard cameraやdash cam等で調べるといいでしょう。

記録メディアとフォーマットについて

ドライブレコーダーの多くは記録メディアがマイクロSDカードです。
海外ではTF FlashやT-Flash(TransFlash)などと表記されている場合があります。

ドライブレコーダーとマイクロSDカードの相性はわりと出やすいようで、たとえば下で紹介している「JAPAN AVE. GT65」ではKingstonと東芝、Transcendのメディアを推奨し、SandiskとELSONICが非推奨となっています。

ドライブレコーダーのメーカーはトラブル防止のため、メモリーカード定期的なフォーマットを推奨しています。
メーカーによっては独自フォーマット形式を使用して定期的なフォーマットを不要としているものもあります。

僕が以前使用していたドライブレコーダーは、16GBのマイクロSDカード1枚で5年ほど過ごしましたが、定期的なフォーマットはしていませんでした。
大きなトラブルはありませんでしたが、撮影開始時に映像が乱れる症状が度々出ました。

ドライブレコーダー本体でメディアのフォーマットをしても変化がなかったので、パソコンでマイクロSDカードを通常フォーマット(クイックはダメ)し、さらにドライブレコーダー本体でもフォーマットしました。
するとほぼ正常になりましたが、たまに乱れることもあるので、動作がおかしくなったときにはメディアが原因の場合があるかもしれません。

ある程度の期間使用しているとゴミでも貯まるのか、たとえばユピテルなどのメーカーは1~2週間置きのフォーマットを推奨しており、機種によってはメニューをいちいち開かなくてもいいようにフォーマットのショートカットボタンを装備しているものもあります。

メーカーが推奨しているマイクロSDカードの規格もあり、多くはClass10以上になっているようです。
ドライブレコーダー購入の際には使用できるメディアの仕様も確認しておく方がいいでしょう。

SDカードの種類

 容量とフォーマット
SDカード
FAT16
最大2GB
SDHCカード
FAT32
4GB~32GB
SDXCカード
exFAT
64GB~
 スピードクラス
Class 22Mbytes/sec 
Class 44Mbytes/sec 
Class 66Mbytes/sec 
Class 1010Mbytes/secハイスピード(HS)
UHS Speed Class 110Mbytes/secUHS-II / UHS-I
UHS Speed Class 330Mbytes/secUHS-II / UHS-I
 UHS-I
 UHS-II
Video Speed Class V66Mbytes/sec 
Video Speed Class V1010Mbytes/sec 
Video Speed Class V3030Mbytes/sec 
Video Speed Class V6060Mbytes/sec 
Video Speed Class V9090Mbytes/sec 
    

正規品と並行品

例えばサンディスクの32GB Class10 UHS-I の並行品は900円程度、正規品は3,000円以上します。
最近は32GBで class 10、UHS Speed Class 3(U3)のマイクロSDカードでも並行品であれば1000円程度で販売されています。
主な違いは国内正規品として保証が受けられるかどうかということと、並行品の中には偽物が入っている場合もあるということです。

今回は東芝の海外リテール品ですが32GB、Class 10、U3のマイクロSDカードを1,200円くらいで買いました。あまり悪いレビューを見たことがない、いつもの店で購入。

高耐久メモリーカード

メモリーカードにはスピードクラスの他、耐候性や耐久性を高めたものがあります。
ドライブレコーダーの場合、古いものを消去しながら常時録画という使い方になるので、普通のメモリーカードでは短期間で書き換え回数の上限に達してしまう場合もあります。

ドライブレコーダー向け高耐久タイプのメモリーカードは、フルHDで12000時間以上録画できるなどの信頼性があると謳っています。一般的なメモリーカードで試験を行うと2000時間程度でエラーが出始めるというテスト結果もあるようです。

価格は一般タイプより高くなりますが、ドライブレコーダーの使用環境はけっこう過酷なので、できれば高耐久タイプのメモリーカードを選択したいところです。
ただ、ドライブレコーダー向けと書かれていても、ドライブレコーダーでの使用は保証対象外になる製品が多いので注意が必要です。
サムスントランセンド東芝は保証対象外と規約にありました。
サンディスクは国内正規品であれば保証対象となるようです。

高耐久タイプよりも信頼性が高いものを探すと産業用/業務用/Industrialというタイプもありますが、価格は例えばパナソニックのRP-SMSC02SW0(2GB)で7,000円を超えるのでちょっと手が出ません。サンディスクなどはもっと安めです。
産業用は保証体系も民生用と違うと思いますがカタログなどを見ても記載がありません。耐久性を最重視し、お金に糸目を付けないという方はどうぞ。

ドライブレコーダー比較

おおむね5,000円~2万円くらいの機種を比較してみました。

ケンウッド DRV-340

GPS付き、フルHD。別売りの車載電源ケーブルを使用すれば最長24時間の駐車監視録画対応。

ケンウッド DRV-MR740

前後撮影対応2カメラドライブレコーダー。カメラは前後ともフルHD。別売りの車載電源ケーブルを使用すれば最長24時間の駐車監視録画対応。

ユピテル WD300

Web限定モデル。GPS付き、フルHD。

コムテック ZDR-014

GPS付き、フルHD。

セルスター CSD-600FH

リチウム電池より安全なスーパーキャパシタを採用、レーダー探知機からGPSデータを取得するなどの連携機能。定期的なフォーマット不要、オプションの電源コードを使うと最大12時間録画可能なパーキングモードを搭載。日本製。

パイオニア VREC-DZ300

GPS付き、フルHD。駐車監視録画(内蔵バッテリー最大50分)。

パイオニア ND-DVR20

GPS付き、フルHDより少し大きい3M高画質(2304×1296p)。

パイオニア VREC-DH400

2018年10月発売の新型。GPS付き、フルHD。
旧型には記載のない地デジノイズ対策などのスペックが強化されています。標準装備の偏光フィルターが別売りに。

パナソニック CA-XDR72GD

GPS付き、フルHD。ETCのノイズ対策済みと書いてある数少ない(?)ドライブレコーダー。フレームレート55/60fps対応。

 JAPAN AVE.(ジャパンアベニュー) GT65

4K+Wi-Fi+GPSとしてはかなりリーズナブルな価格で、お値段以上な感じのするドライブレコーダー。

※ 商品説明に4Kという表記がありますが、横3K(2880px)なので4Kではないですね。

主な解像度とフレームレートは2880×2160/24fps、1920×1080/60・30fps、1280×720/120fps等となっています。

他にも全国LED信号機対策やカーナビ・ETC等のノイズ軽減設計がされているということで、商品説明の通りであれば機能に不足はない感じです。

代理店が日本にあり、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングで販売されていますが、価格は時期や販売店によって調べた範囲では7,840~12,800円と差があります。

AZDOME M06

これも4K(横2880pxですが)+Wi-Fi+GPSのタイプ。
おそらくJAPAN AVE.(ジャパンアベニュー) GT65と同じ製造元で、外観デザインが異なっており、レンズ画角が170度になっているなどの違いがあります。
推奨メディアもGT65ではSandiskがNGになっているのに対し、この機種ではKingston / Samsung / SanDisk等が推奨メディアとなっています。

パソコン用のアプリはexeファイルの名称が同じもので、AZDOMEのサイトからダウンロードできるファイルのバージョンが新しいものになっています。
が、ファイルサイズが倍以上違うので専用品かも。

価格はAmazonで7,999円(2018年12月下旬)。いまのところAmazon以外では取り扱いがないようです。

商品説明に保証期間の記載がありません。他のAZDOMEの商品説明には保証期間が3ヶ月だったり1年間だったり記載がなかったりとバラバラです。
地デジやETCへの干渉も記載がありませんが、このメーカーのドライブレコーダーでは干渉するというレビューが見当たらなかったので可能性は低いような気がします。

YI ドライブレコーダー ダッシュ カメラ

GPSなし、フルHD。

APEMAN ドライブレコーダー 車載カメラ C420

GPSなし、フルHD。

APEMAN ドライブレコーダー 1080P C450a

GPSなし、フルHD。

メーカーサイトの写真で判断すると、オレンジ色のボタンが付いているのが450a、無いものが450のようですが、Amazonの商品説明にはボタン付きが450と記載されていて、仕様がいまいち不明です。
このメーカーに限りませんが、機種名を記載していないことが多いので、メーカーのサイトで確認したほうが良いと思います。

Anker Roav DashCam C2

GPSなし、フルHD。1080p/30fps、720p/60fpsと価格の割に低スペック。

TOGUARD CE65

GPSなし、フルHD。

TOGUARD CE680

GPSなし、フルHD。

MUSON NOTE1/MB2

GPSなし、フルHD。SONY IMX323センサー搭載ですがIMX322搭載と書かれているものもあります。型番も「NOTE1」と「MB2」という表記がありどういった違いがあるのかは不明です。
Amazonだと同じ製品やほとんど同じと思われる製品が複数登録されて価格が違うことがよくあります。

Crosstour CR900

GPSなし(OP)、フルHD。リアカメラ付き。リアカメラは170°と120°の記載があり、多分120°が間違いで、前後カメラとも170°と思われます(未確認)。

VANTRUE N2 Pro

GPSなし(OP)、2.5K(2560×1440P/30fps)。リアカメラ付き。
耐寒耐熱-20℃~90℃(70°以上でシャットダウン)。価格は19,800円とちょっとお高め(タイムセールで20%OFFになっているときもあります)。似た形の下位機種もあり。

VANTRUE T2

GPSなし(OP)、フルHD。駐車監視をマイクロ波で行っているのが珍しい(?)

VANTRUE N1 Pro

GPSなし(OP)、フルHD。マイクロSDカードは256GBまで対応。
VANTRUEはGPS内臓のマウントが別売りですが、撮影した動画をYouTubeにアップロードする、FacebookをフォローしてAmazonのレビューを書く等の方法でGPSマウントをもらえたりします(機種や時期によって違うかもしれません)。
ただ、このメーカーのマウント内蔵GPSは時刻補正ができず、場所と速度のみを記録するようです。
ドライブレコーダーの時間は結構ずれるのでGPSの自動時刻補正があると便利ですが、機種によってはGPSの全部の機能が使えるとは限らないので、購入前に調べておくことも必要です。

購入したドライブレコーダー

いろいろ検討した結果、GPS付きで8,330円(Amazonのタイムセールで購入)とリーズナブルで、レビューも概ね好評なJAPAN AVE.(ジャパンアベニュー) GT65という機種を購入しました。