[初心者向け] ドライブレコーダーで失敗しないために

2020年6月26日

ドライブレコーダーの購入時に見落としがちな注意点を備忘録代わりに書いておきます。
主なチェック項目についてはこの記事をご覧ください。

日本のメーカーと海外メーカー

品質的には、Amazon等のレビューを見る限り極端な差はないような印象です。
日本のメーカー品でも壊れるときは壊れます。
日本のメーカーではケンウッドやパイオニア、パナソニック等の家電系と、ユピテル・コムテック等のカー用品系が多いようです。

海外(主に中国、台湾、韓国)のメーカーはOEM/ODM品が多く、同じ製品が複数の会社から販売されているものをよく見かけます。
Amazonで購入するのであれば、基本的に国内の倉庫から出荷されているものであれば、もし不具合で返品になってもトラブルになることは少ないのではないかと思います。
海外発送のものは連絡がつかなくなってそれっきりということになりかねないので、基本的に避けた方がよいと思います。
また、海外メーカー品のレビューの評価が妙に高い場合は注意が必要です。まあ書いてある内容でだいたい想像がつくと思いますが。

国産と海外メーカーで差があるのは以下の点です。

1.日本のメーカーの製品では27.5fps、55fpsなど、LED信号が消失しないフレームレートが設定できるものが大半です。
海外メーカーでは多くが30fps、60fps等のフレームレートになり、タイミングにより信号が消失します。
購入前には必ずスペックとレビューを確認しましょう。YouTubeの実写動画も参考になります。

2.日本のメーカー品はWi-Fi搭載の場合、電波法令で定められている技術基準に適合していることを証明する技適マークが付いていますが、海外メーカーのものは技適マークがあるのかないのか不明なものがほとんどです。
僕が購入したドライブレコーダーはWi-Fi付きでしたが、海外メーカー製なのでWi-Fiは使用していません。
最近は技適マークの無いスマホを海外からの観光客が普通に使っているという現状から、海外のスマホは合法的に利用できる(90日以内)というルール改正が行われていますが、電波法も時代に合わなくなってきている感じがします。

3.日本メーカーのドライブレコーダーには「ドライブレコーダー事故時買替補償金制度」がついているものがあります。
これは事故にあってしまったとき、ドライブレコーダーの再購入費用とその諸経費を補償する制度です。
購入後、一か月以内に登録すると有効になります。

吸盤と両面テープ

ドライブレコーダーの固定には吸盤(サクションマウント)か両面テープを使います。
日本メーカーのドライブレコーダーの多くは両面テープで、海外製のものは吸盤が多いようです。
吸盤と両面テープの両方を同梱しているドライブレコーダーもあります。

両面テープの利点は剥がれて落下する可能性が少ないということ。反面、一度貼り付けたら移動できません。
吸盤は自由に移動できますが吸着力が徐々に下がってドライブレコーダーが落下することもあります。
GPSが吸盤のマウントと一体になっているタイプだと、両面テープで固定する場合はGPS無しになります。

吸盤の固定方法...回転式とレバー式

吸盤の固定方法はレバーを起こしたり倒したりするものと、回転させるものがあります。
僕が過去に買ったレバー式の吸盤は例外なく付けてしばらくしたら落ち、付け直してもまた落ちる、を繰り返しましたが、最近購入したドライブレコーダー付属の回転式のものは落ちることもありますが、頻度がかなり低くなりました(2台設置して5か月で1回)。
夏になって気温が上がるなどしても落ちないかどうかはまだわかりませんが、レバー式のほうが吸着が弱い感じがします。

吸盤が外れて落ちる場合は、吸着補助シートを貼っておくと落ちにくくなります。

リア用ドライブレコーダー

後ろから煽ってくる車への対策などのため、リアにもドライブレコーダーを設置するほうがベターです。
リア用のドライブレコーダーは主に以下の設置方法があります。

1.フロントのドライブレコーダーにリアカメラを接続する(対応機種のみ)
2.フロント、リアにそれぞれドライブレコーダーを設置する

リア用のカメラは車外に設置してもいいように防水仕様になっていたり、取り付けブラケットが付属したりしていますが、外部に取り付けるのは車内でガラスに貼り付けるよりは設置の手間がかかります。
リアカメラに撮影用ライトがある場合、スモールランプ電源などから電源を引く必要があるかもしれません。
他方、トランクルームに電源がなくても、カメラケーブルだけ配線すればよいというメリットがあります。

注意点としては、リアカメラを付けて1台のドライブレコーダーで前後を同時に録画する場合、解像度やフレームレートが制限される場合があります
また、リアカメラを増設するタイプはリアの画像が鏡面のように逆になるものがあり、設定で反転しない製品もあるようです。

夜間特化型(夜間やプライバシーガラス・スモークガラスに対応)のドライブレコーダーもあります。

リア用の電源

リアにドライブレコーダーを設置する場合、トランクルームにシガーソケットがある車種では問題ありませんが、無い車ではどこから電源を引くかが問題になります。
フロントコンソールのシガーソケットから電源を引く場合、ケーブルの長さは軽自動車でも約4m程度必要になります。

1.フロントのシガーソケットやヒューズボックスから引く
2.リアの電源を探す。検索するとリアワイパーのACC電源から取るという方法がよくあります。

フロントから引く場合、電源ケーブルが短くて届かない場合はシガーソケットの延長ケーブルを使うか、USBの延長ケーブルを使うかのどちらかになります。
USBの延長ケーブルは、ドライブレコーダー付属のシガー電源アダプターがUSBコネクターのタイプであればUSB Type A(オス-メス)で延長できますが、ケーブル直出しの場合はドライブレコーダー側のコネクター(mini Bが多い)の方を延長するか、シガーソケット延長ケーブルを使う必要があります。
ケーブルが出る方向を変えたい場合はL型のコネクターの付いた延長ケーブルを使います(曲がる方向がL・Rで違うので購入時は注意)

取り付け位置と熱線

車内に取り付ける場合はリアガラスに貼る、ガラスのフレーム部分に貼る、天井にあるクリップ等を利用して固定するなどの方法があります。
リアガラスには熱線が入っていることが多いので、取り付け位置によっては映像に熱線が入ります。
リアガラスが直立に近く、上手く熱線を避ければ映り込みなしで録画できます。リアガラスに角度が付いていると熱線が何本も入って映ります。

メモリーカード

ドライブレコーダーの多くはマイクロSDカードを使います。
マイクロSDカードのフラッシュメモリーには大別して「SLC」「MLC」「TLC」の3種類があり、寿命と価格は SLC > MLC > TLC の順になります。
TLCは大容量でもかなり安価ですが、SLCになると個人で買うには高すぎる価格になります。

ドライブレコーダー用の高耐久を謳ったメモリーカードはほとんどMLCで、パナソニックやケンウッドはpSLCという方式のメモリーカードを販売しています。

ケンウッドには「SDカード寿命告知機能」が付いたメモリーカードがあります(機能が働くのはケンウッドの対応機種のみ)

以前使っていたドライブレコーダーでは、5年ほど1枚のメモリーカードで使っていて特に故障もなかったので、個人的にはメモリーカードは安い並行輸入品でもいいかなと思いますが、いざというときに録画が残っていない可能性は高くなるかもしれないので、予算の許す範囲で高耐久タイプを選ぶ方がいいかもしれません。

モバイルバッテリー

ドライブレコーダーの多くは駐車監視機能が付いています。

駐車監視の方法は2種類あり、ひとつは振動センサーだけを作動させておき、ぶつけられるなどして振動が発生した場合、それを検出してカメラを起動、撮影を開始します。
もうひとつはドライブレコーダーの録画を停止させたままにしておき、カメラの映像で動くものを検出して撮影を開始する機能です。

前者は駐車監視、後者は動体検出などの名称になっています。

前者は振動センサーのみ起動しているので内蔵バッテリーで数分~数十分くらい(機種によって違います)動きますが、振動を検出してからカメラが起動して録画を開始するので、肝心な場面を撮り逃す可能性があります。

後者はカメラが起動したままなので録画はすぐに始まりますが、バッテリーがあまり持ちません。

いずれにしても内蔵バッテリーでは駐車監視は短時間しかできないので、車のバッテリーから直結する方法や外付けバッテリーを利用して長時間の監視をする方法があります。

車のバッテリー直結はバッテリー上がりを招く可能性があります。直結キットには電圧監視をして自動でシャットダウンする機能を持つものもあります。
純正の外部バッテリーがあるメーカーもありますが、価格が数万円とドライブレコーダー本体より高かったりします。

安価で手軽に外部バッテリーを使いたい場合、パススルー型モバイルバッテリー(充電しながら給電もする)を使う方法があります。

RAVPowerのモバイルバッテリーはパススルー充電に対応しているものがありますが仕様表には書かれていないようです。
Ankerはパススルー非対応のようです。

ドライブレコーダーで自動車保険は安くなる?

現在のところ、ドライブレコーダーを付けているからといって自動車保険が安くなったりすることはありません。これはまだドライブレコーダーの規格が公的に定められていなかったり、ドライブレコーダーが直接事故を減らす要素にはならないといった要因があるためのようです。
ドライブレコーダーを定額で貸し出す自動車保険の特約はあります。

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